「好きを仕事にしてていいね」と言われたくない病

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こちらの記事は小林れいのnoteからの転載になります。

 

現在、小売店向けのコンサルタントをしているのですが、つくづく自分に合った仕事だと思っています。

今回の記事は書き始めてから一週間くらい保留にしていました。

書けば書くほど、書きたいことが有りすぎて止まらない。

ので、すこし分けて公開することにしました。

もともと起業した時はコンサルタントではなかった

自分がコンサルに向いていると思うのは、簡単に言うと、人の粗捜しが得意で、こうしたらいいのに、というものを言語化できる人だからだと思います(←ほかのコンサルタントに怒られる表現w)。

普通だったら、自分の事業にケチつけられてるようなもんだから、ムカつくじゃないですか。友達から言われたって嫌ですよ。でも一応コンサルタントだから許される(あ、一応色々結果もだしている実績があるからだと思います)。

ただ、もともと起業した業種は「ラッピングコーディネーター」。

「そんな仕事があるの!」

「素敵なラッピングやリボンや包装紙に囲まれて、きれいな仕事ね」

「好きなことで起業できていいね!」

これ、何百回言われたことか。ちなみに結婚してからは上記とセットで

「いいな~、結婚してたら好きなこと出来るもんね」

「主婦で、旦那さんにお店持たせてもらってるの?優雅だねー」

など。

私、家庭に生活費入れることはあっても、事業のために夫からお金をもらったことはありません。

生活費からお小遣いをもらったこともないです(笑)

第一この仕事は独身のときからしてるし。。。

業種だけで、キラキラしてて、夫の稼ぎで遊びのような仕事をしているお気楽な主婦、とみられるのが嫌でした。

ラッピングは「苦手だった」から習い始めただけ

以前も書いたと思いますが、私は就職氷河期に就職しています(1999年に短大卒)。

学生時代は雑貨のデザイナーになりたくて、なれずに一般企業(不動産)に就職。デザイン職は2つ経験するも、3社目が倒産。その後(お金のために)金融に勤めている時期に、

「やっぱりお店がやりたい。」と思い

夜間、専門学校に通う

「お店は1000万くらいかかるから無理」と気付く

いつかお店を開く時のために、アルバイト時代、苦手だったラッピングを習いに行こう

と思って習い始めたラッピング。好きで始めたわけではなかったんです。

実際、ラッピングの受講生時代は全然できず、ついていけなくて、何回も泣きました。

泣いてもアシスタントさんすら見てみぬ振り。。。若いとはいえ25歳くらいでしたしねぇ。引かれてたかも。

2年ほど通い、数十万かけて指定の全コース終わったが、自信が持てないので(というか下手すぎて)、アシスタントをしながら、別な先生二人にもう1巡習いました。つまり同じコースを3回やってるということ。

それくらいやらないと、理解できなかったんです。不器用で物覚えもよくない。

だから、ラッピングは決して好きだからやっていたわけじゃなくて、出来ないから続けていただけ。むしろアシスタント時代は、いつ辞めようか、と思ってました。

同期がどんどん講師デビューしていく中で、全然声を掛けられない自分もみじめでしたし。

習い始めて、講習のアシスタントもして5年くらい経ったころ。いろんな先生のアシスタントを経て、ようやくテキストや先生の言っていることが「身体で」わかってきた。理解が遅いんです。

なので、今でこそ、たくさんのお客様の実際のプレゼントを包む仕事をしていて楽しい、好き、と思うけど、決して好きだから始めたわけじゃないんですよね。それでも、

「でも好きで自信があったから起業したんでしょう」

と言われるんですが、そうでもないです。

もう面接に行きたくない、仕事を探したくないから、の独立

私が起業したのが26歳の時。(あ、今から2年くらい前のことです。←って書くとたまに本気にされるので、冗談ですよ。いろいろ計算してみてくださいね)

なぜ起業したかというと、リストラされたから。その時に持っていたのがラッピングの資格だったから、

ラッピングのアシスタントをしながら、金融に勤めてたんですが、ある時、印刷会社さんからお声をかけてもらい、小さいお店向けの貼り箱オーダーの部門に転職しました。

楽しい仕事だったのですが、部署縮小のため、リストラされることになりました。

その時点で、表向きの社歴が5社。アルバイトを含めると30くらいの職を転々としていたので、もう面接行くの嫌だなあ、と思って、起業することにしました。もう、本当に本当に仕事を探すのが嫌だったんです。

その時、ラッピングの資格があり、腕があれば出来る仕事だと思ってはじめました。材料は、材料費と称してお客さんから貰えばいい、と。見てくれを整えるために、1万円分くらいだけ、リボンと包装紙を買いました。

実際の所「フリーター」を「個人事業主」と言い換えただけ。

だから、本当に、好きを仕事にしたんじゃないんですよね。もしあのまま、お給料がもらえる仕事があったら、続けていたと思います。

苦手なことで独立したけど、その経歴にメリットはあった

ただ、苦手だと思いながら続けていたことで、「苦手な人の気持ち」や「苦手と思ってしまうポイント」はわかるので、重宝されました。

それをどうにかしてあげたくて、今はラッピングの仕事では、店舗、企業研修などに力を入れています。

私よりラッピングがうまい先生はたくさんいます。ただそういう先生は元々好きだったり、上手い、手先の器用な人なので、出来ない人がなんで出来ないのか理解できない人も多いんです。

でも私の強みは「わからないところがわかる」ということ。なぜなら自分が通ってきて、克服したことだから。

だから、「好きなこと仕事にしてていいねー」と言われるとフクザツです。

ただ回りまわって、今は好きなので、当たり障りのない相手の場合は

「そうなんです^^」

とだけ言ってます。ただ、

「私、ラッピングが苦手なので、うらやましいです」

などと言われたら

「私もすごく苦手だったんですよー」

という話が出来て、逆に親近感を持ってもらえることがメリット。

今ではアマゾンでDVDを発売出来るまでになりました。クラウドファンディングで作成しました。

デパート包みが苦手な人にはぜひオススメしたい一本です!

ちょっと高いですが、経営者の方にも、リモートワークや待機中に、社員研修として、導入していただけたらと思います!!

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